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マネージメントゲームはじまる

今日からTepperの授業も開始となり、Tepper MBA2年目の目玉であるマネージメントゲームがはじまった。

マネジメントゲームとは、学生5名のチームが経営陣として仮想の腕時計メーカーを経営し、他チームと業績を競い合う二年生唯一の必修科目で、毎年学生間の 熱い戦いが繰り広げられます。扱う商品は、高級品と廉価版の2種類の腕時計。これらを世界6カ国の市場で販売していきます。学生たちは、1年目の必修科目 で学んだファイナンス、マーケティング、オペレーションなどの知識や定量分析スキル、さらにはネゴシエーションやプレゼンなどのソフトスキルを総動員して 会社を経営していく、まさにTepper一年目の集大成といった授業です。
http://mtomorank2006.blog78.fc2.com/blog-entry-34.html



マネージメントゲームは単位の上では2科目分となっているが、チーム毎に順位がリアルタイムで表示されるため、負けず嫌いのMBA生徒たちは、夜な夜な必死でデータを分析し戦略を立てる。定期的に行われる取締役会議では、実際に様々な会社で経営しているエグゼクティブ達が、生徒を絞りあげるので、皆きちんとディフェンスをするために必死だ。Ken.Tのチームも、今週分の4回のミーティングスケジュールが先ほどメールで送られてきた。昼間はMSE*ソフトウェアエンジニアリング)で汗を流し、夜はTepperで議論を交わす、という生活がしばらく続きそうだ。どこで、宿題と筋トレとテニスをやるかは目下考え中。


それにしても、久しぶりにTepperの友人達に会えて楽しかった。
多くの友人が、定例の挨拶もそこそこに、
"Ken.T、Congratulations!"
と人前も気にせずに大声で叫び、両手を広げ、Ren.Tの誕生をおおげさに祝福してくれる。
もちろん、その後は暑苦しいハグだ。
そういうのにも恥ずかしくなく楽しんでいる自分を発見している今日この頃だ。
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Final examをぶっちする

サマーインターンを終えた後、夏学期の後半にはMBAで一つ、MSEで一つクラスをとっていた。MBAのCorporate Financial Accountingは週一回の夜クラスで、先生の教え方がうまく、非常に良いクラスだった。


しかし、先週が最後のクラスだったにも関わらず、その日にcociaが産気づいたため、クラスを休まざるを得ず、先生にはメールを書いて事情を説明した。その後、そのまま入院してしまったので、クラスのことはすっかり頭から離れていた。

Ren.Tが産まれてからも、cociaは16時間の出産でぐったりしていたので、しばらくは、ミルク以外のRen.Tの世話は、Ken.Tがを主に担当していた。そのため、夜も昼もずっと置きっぱなしのかなりグロッキーな病院泊り込み生活となった。

入院して二日目、たまたまcociaのTepper主婦仲間がお見舞いにきてくれていて、旦那さんは今日はTestで来れないの、という話をしていた。ああ、そうなんだ、と相槌を打ったものの、はっと気がつき寒気がした。ああ、なんということでしょう。もう数時間ほどで、私のFianl examもはじまるではありませんか! 留学生としてこんなことはあってはいけないのだけれども、Ren.Tの世話にかまけて、Final Examの存在が全く頭から離れていたのである。


いまからテスト受けにいけるか?答えは明白にNoだ。全然試験勉強していないし、なにより、このグロッキー状態ではテスト中に寝てしまう。。。落ち着けKen.T、いつも乗り切ってきたではないか。。。心を決めた。すぐに教授にメールを書くことにした。子供が産まれたこと、入院中であること、だから、試験を来週にでも受けさせて欲しいこと。

そして、駄目押しに、
Ren.Tの写真を添付しておいた。(w 



ren.gif
Ren.T


結局、テスト直前に、先生に一言いってくれた友人の助けのおかげか、はたまた写真が劇的に先生の心を捉えたのか、無事に翌週にテストを受けることが出来ました。しかし、この科目落としていたらdual degreeがまた一歩厳しくなるところでした。ほっ。

苦渋の選択

今年度はじめのMini3で、Entrepreneurshipのクラスの中で、ビジネスプランを立てた。自分のアイデアはそれほど良くなかったが、チームメイトのアイデアが結構良かったので、そのアイデアでビジネスプランを立てて発表をし、教授からの受けも結構良かった。その後も、そのアイデアを出したそのメンバーがリーダーとなり地道に活動を続けていたのだが、その彼女の頑張りでこのたび投資家からのサポートを得ることが出来た。そして、彼女から、ここから本格的にはじめたいので一緒にやらないか、というお誘いがあった。

非常にやりたいのだけど、今のKen.Tには、それをやる余裕がない。かといって、適当に片足を突っ込んでやれるほどその世界は甘くないことは知っている。苦渋の選択だけど、ごめんなさいをした。それにしても、彼女の粘り強さはすごいなあ。どんなことをしてもやり遂げてみせるという意思。あれがある限り、どう転んでも、きっとうまくいくだろう。

とりあえず生、をやめる

ピッツバーグのあるペンシルバニア州ではビールはスーパーで買えない。ビール・ディストリビュータという専門店で箱買いをしなければ飲めないのだ。

最初は面倒くさいと思っていたが、じつはビール・ディストリビュータには世界中からの様々なビールがあって日本では飲めないビールが簡単に手に入る。箱全部飲まなきゃいけないのが厄介だと思っていたが、じつは、1ケースくらい日を変えてじっくり飲まないと本当にそのビールがお気に入りかどうか分からないので、これはこれでいい気がしてきた。

ところで、
日本だと、居酒屋に入って、「とりあえず生!」、という頼み方をしていたのがほとんどだが、アメリカ人の友達と飲みに行ったらそんなことするやつはまずいない。皆、自分が飲みたいものを、その日その場に応じてきちんと選んでいる。選んで楽しむってやつだな。日本人は周りを気にしすぎて、そういう楽しみ方を忘れがちだ。

COEDOビールの副社長さんは、日本で一般的な「とりあえず生」というビールの頼み方を辞めさせたい、というビジョンを持って小さなブルワリーで下記のビールを造り、権威の高いモンドレセクションで最高金賞を受賞したそうだ。パッケージも素敵だ。流石にこれはピッツバーグでは手に入らないので、日本に帰ったら是非飲んでみたい。
200609140004p1.jpg
http://www.coedobrewery.com/


ちなみに、最近は、ピッツバーグの地ビールであるIron Cityと、ボストンのSam Adamsがお気に入りです。うまいビールがあったら教えてください

MSEはじまる

2年目に入り、とうとうMSE(Master of Software Engineering)のオリエンテーションがはじまりました。

MBAとソフトウェア工学のdual

まだオリエンテーションなので現在のワークロードは厳しくないが、プログラムの説明の中で、説明する教授たちが皆、"You are going to be very busy(すっげえ忙しくなるよ。)"を連発するので、ちょっと身が引き締まってきた(びびってきた)。

これまで1年間過ごしてきたTepper Business SchoolはMBAの中でも最もワークロードの激しいプログラムだとされているが、MSEはもっと厳しいともっぱらの噂だ。CMUでのComputer Scienceの評価はトップノッチにランクされており(US News)であり、その評価に違わない卒業生を送り出すために厳しいラーニングで鍛えることは仕方が無いことだ、という。確かに、MSEはマスターといっても、Law schoolなどと同じプロフェッショナルスクールなのでそういったトレーニングは当たり前なのだろう。

しかし、MSEだけならまだしも、
1. MSE
2. TepperでのManagement Game
 (仮想の会社を経営して実際の経営者がレビューする、
  Tepper自慢のシミュレーション・ゲーム)
3. Ren.Tの子育て
のtriple degree?を乗り越えなければいけないので、
この秋学期が留学における最大の山場に違いない。
Ren.Tの笑顔に力をもらいながら切り抜けたい。


P1040472.jpg
オリエンテーションの様子。
(話しているのは、MSEのDirectorのDavid Garlan教授。
Software Architectureで著名な先生で著作はこちらから。)


それにしても、1年前Tepperがはじまったときには、留学前にかなり英語を勉強してそこそこ自信があったにも関わらず、教授の話についていけずかなり面食らっていた。しかし、1年経った今は教授の話で分からない点はほとんどない。不意にそのことに気がついて、ちょっと涙が出そうになった。Tepperでの厳しい日々に、そしてそういったチャレンジに挑むチャンスを与えてくれた全てのことに、感謝したい。

Ren.T誕生!

8月16日2時6分(アメリカ時間)、アメリカはピッツバーグで、Ren.T(レン・ティー)が誕生しました!(男の子←追記)


3690gとアメリカンサイズの大きな子だったので、16時間の難産でしたが、母子ともに健康です。応援して頂いた皆様、本当にありがとうございました。ちなみに、一緒に立会って、一緒にいきみまくったKen.T。その後の世話も含めて3日間病院に泊り込んだ結果、体重が3kg減少するという、不思議な出産立会いダイエットとなりました。

hunk.jpg
( まったくもってイメージ図。
ただ単にマッチョっぽいのを選んだだけ。)

「この素敵な世界へようこそ!Ren.T!」 
色々と悲しい事件が後を絶たない世の中ですが、それと同時に沢山の素敵なことがある世の中です。清濁あわせこんでこの世を肯定して、Ren.Tとともに成長していきたいと思います。そんな想いを込めて、蓮(REN)と名づけました。泥の中でも真っ直ぐに伸び、凛とした綺麗な花を咲かせて欲しい。


アメリカ出産ならではの面白話が沢山あるのですが、徐々に書いていきますので、宜しくお願い致します。

40週目 出戻り

出産の予兆があったので、担当のお医者さんと電話で話したところ、病院に急行することになった。いよいよ出産!と勢いこんで、入院グッズを入れたでかい鞄に枕を二つ抱えて病院に車で向かった。ちなみに、アメリカの病院は寒いので、旦那のほうも防寒着は必須。

病院につくと、まずは保険などの書類を済ませ、Triageと呼ばれる検査室に入った。ここで、本当に陣痛がはじまっているかを検査して、陣痛がはじまったら出産をするlabor roomに移動する流れだ。

まずは看護婦さんのMaryが入ってきて、お腹に子宮収縮のセンサーと、胎児の心音を捉えるセンサーをつけてくれた。子宮収縮は18分間隔くらいで起こっているものの、cociaは鈍いのか、全然痛みは感じないらしい。Maryから様々な問診がある。質問の中には、chicken pox?と聞いてくるものがあり、なんで、鶏肉と豚肉を食べたかどうかなんて聞くんだと思ったが、水疱瘡のことだった。まあ、ご愛嬌。

その後、研修医のMikeが入ってきて、スーパーバイザーの専門医とともに、検査してくれた。Mikeはすごく明るくて陽気なお兄さん。そんなMikeが急に真剣な顔をして、「私から一つ聞かねばならないことがあります」なんていうから、なんのことだと思ったら、「昨晩夫婦関係をもったかどうか」、だった。もってません。

結局、検査の結果、母子ともに健康、しかし、子宮収縮ははじまっているものの、まだまだ陣痛に入っていないので、家に帰りなさい、ということに。今度くるときは、痛くて痛くて、息が出来なくて、立てないくらいの状態が1時間くらい続いたら陣痛だから、そんときにきなさい、と噛んで含めるようにゆっくりした英語で何度も痛みを強調して言ってくれる。ラマーズ教室に行ったときは、そういう痛みに対する恐怖心が陣痛を大変なものにする、と教えてくれたのに、お医者さんがそんな恐怖心を煽ることをいっちゃいけないんではないか、と思ったが、Mikeは必死だったので、よしとした。

2007/08/01 - 35週目 ラマーズ教室


まだまだ陣痛がくる気配はありませんが、果報は寝て待てということで気長に待ちます。

サマーインターンシップを終えて

サマーインターンシップのことを書こうと思いつつもなかなか筆が進まなかったが、忘れる前に記録しておきたい。

2007/05/16 - 社費派遣でのインターンシップ
2007/05/17 - 在宅でインターンシップ中



5 月末から、シリコンバレーに移動し、ベンチャーキャピタルグループでサマーインターンシップを行った。内容は、ソフトウェアビジネスのあるエリアにおける Strategy立案であった。StrategyやVenture Capitalについても、学校で学んだとはいえ初めての挑戦だったので、仕事内容そのものも非常に敷居が高いものだった。しかし何よりも辛かったのは、 やはり英語でのコミュニケーションだ。

アメリカのUS資本の会社において、母国語でない英語で働くということは、予想以上にハードであった。ちょっとビジネスでの英語コミュニケーションに関して、難しさの順に並べてみた。

A. 電子メールでのやり取り
B. チャットでのやり取り
C. 1対1の対面ミーティング
D. 1対1の電話会議
E.  グループミーティング
F.  グループでの電話会議

留学前から、英語を必死で勉強していたおかげで、A、Bはある程度できていた。それに、1年間、MBAで鍛えられたおかげで、自分でもびっくりするくら い、 CとDはかなりこなせるようになったことが分かった。分からなかったら聞けばいいのだ。聞くときの典型的パターンが板についた、といえる。


しかし、EとFは今でもしんどい。特に、知っている人が多くいる中でのグループミーティングはまだいいとして、全然会ったこともないネイティブ・スピー カーばかりで、しかも電話会議となると、ふっと気を抜いた瞬間に話の流れが見失ってしまう。そして、自分に対して何か言われてその英語を聞き取れなかった のに、見栄を張って分かった振りをしてしまったら、もう最悪だ。もう一度聞き返すことは非常に難しい。関係ない人を巻き込んで時間をとってしまうことに対 して気もひける。

サマーインターンがはじまってからすぐの、重要な電話会議で、上記のつまらない見栄を張ってしまった。おかげで、そのミーティングの大事なポイントを聞き逃してしまい、途方にくれた。その後で恥を忍んでメールを書き、ポイントを改めて再確認させてもらわざるを得なかった。

そんなこんなで、インターンシップ中は、仕事そのものの激しいプレッシャーと、英語でのストレスから、いつもは寝ようと思ってから30秒ほどで眠りにおち る Ken.Tも、寝つきが悪かった。そして、ストレスから?、シリコンバレーのおいしいレストランを食べ歩き、体重は7kg増えた(筋肉は全く増えなった)。


でも、こういった辛い経験が、血となり肉となり骨となる。


アメリカから、フランスから、インドから、中国から、日本から、、世界各国の人々が集い、国境を越えて、一つのチームとしてミーティングに参加する。西海 岸では朝の6時だ。こちらでは日が昇り、ある国では日が沈んでいる。そんな中で、各々がその独自の視点からの意見を持ち寄って英語で熱いディスカッション をする。誰かが、インドのあるテクノロジーを熱く語れば、誰かがアイルランドのホットなテクノロジーでやり返す。そのディスカッションの行く先を決めるの は、国でも出身でも学歴でもない。各自の発言の中身だけだ。


最高に格好が良いではないか。自分が幼い頃から漠然と憧れていた姿ではないか。このサマーインターンシップを通してその憧れの舞台に立つ予行演習が出き、 また英語力も含めた自分のスキルの客観的な棚卸ができたのが収穫だった。


出来るだけ多くのMBA留学生に、折角の機会なので、この長い夏休みの間に、現地でのインターンシッ プに挑んで欲しいと思う。

取り返しはつかない

新潮9月号に掲載された養老孟司氏の追悼文「追悼河合隼雄 取り返しはつかない」に関して、梅田さんがコメントを書いていた。
http://d.hatena.ne.jp/umedamochio/20070811/p1


養老さんの追悼文は(全文を読んでいないので正確には書けないが)、河合氏の類稀なる才能が、河合長官としての雑事や、日本社会のしがらみの中で増えていく義理の連鎖のために、活かしきれなかったのではないのか、、勿体無い、という内容だったと推測できる。司馬遼太郎さんの仕事についてのコメントにも、はっとした。


司馬遼太郎は「坂の上の雲」を書いている間、おそらく十年間ほど、大阪の街を顔を上げて歩けなかったと書いていた。一切の義理をその間、無視したからである。河合さんには、もっとそういう仕事をしてもらいたかった。でもあのお人柄ではなあ。そうも思う。



そして、この追悼文に関して対して梅田さんは、非常に共感したそうだ。


3 年前、僕が日本を離れてシリコンバレーに移住した理由の一つに「日本に住んでいると、義理を果たすためだけに、自分の大切な時間が無制限に失われていく」と強い危機感を抱いたから、というのがあった。さまざまなしがらみの中で増えていく「義理の連鎖」に莫大な時間を割きながら、自分がやりたいことを実現するための「体力」が、僕には決定的に不足していると思ったのだ。



上記の文章を読んで、感じたことは大きく二つ。

まず、司馬さんのように天賦の才に恵まれた方でも、傑出した仕事をするためには、義理を欠いてまでも、、義理を欠いて顔を上げて大阪の街を歩けない思いをしてまでも、不断の努力を積み重ねていかねばならないということ。梅田さんもそうだ。そういえば、バガボンド26巻で巻尾に、井上さんは下記のコメントを書いていた。読んだだけで、正座をしたくなる真摯な気持ちになった。


連載を始めて今年で9年。
9年描いて初めて書ける台詞があったことに気づく。
たった一言の台詞が含むものを過不足なく伝えるのには、
それだけのの時間の積み重ねが必要だったみたいだ。
今回その台詞を書いたあとで気がついた。
どの台詞かは内緒
井上雄彦


9年描いて初めて書ける台詞。その台詞がどれなのか、一人のファンとして推測して楽しむのは当然だ。


もうひとつは、今この留学生活が、ある意味、合理的に義理を欠いていられる貴重な時間だということ。日本でいたら仕事としての責任や、社会人としてどうしても欠く事の出来ない物事に多大な時間がとられるが、現在の学業においては、自分自身である程度時間をマネージできる。


与えられた才能と環境を使い切って、大きな仕事ができるように、
現在の毎日を積み重ねていきたい。

口ずさんで歌を検索(midomi)

midomiを試してみた。面白い。

「MARS」(Multimodal Adaptive Recognition System)と呼ばれるマルチ・モーダルな検索エンジンを使っており、言語、音の高さ、テンポ、息継ぎなど、複数の特徴を使って楽曲を検索する。例えば、ユーザーが歌詞を歌えば言語内容も考慮するが、 鼻歌だけのときは言語を無視して検索するそうだ。

大きな古時計を4小節だけ熱唱したら、曲名が一発ででてきた。しかも平井堅で。

つぎに、坂本龍一のウラBTTBを鼻歌だけで歌ったら、中国語の歌が沢山でてきてしまった。。Ken.Tの鼻歌のどこが変だったのだろうか?

こんな一日

昨日、お義母さんが奥さん(cocia)の出産ヘルプで日本からはるばるきてくれた。有難い話である。3人、いやもうすぐ4人、の共同生活は一ヶ月続く。これもまた新しい家族の形だ。

今日は早朝から年に数度あるかないかの激しい雷だった。cociaは雷を非常に怖がる。でも、友人Kの1歳6ヶ月の可愛い娘さんは、雷がなっていてもさっぱり怖がらなかったそうだ。結局、怖さもそれが怖いものだと教えられなければ分からないのだろう。

MBAの新入生として、ピッツバーグにきたばかりの後輩の生活セットアップのお手伝いでIKEAへ。マットレスの知識と関連の英語に非常に詳しくなった。慎重や体重でマットの適切な堅さが変わるのは予想内だったが(でかくて重い人は固めのマットレス)、寝るときの姿勢が横向きと仰向きかでも変わってくるのは予想外(横向きの人はやわらかいほうがいい)。全く背丈が違い、寝るときの姿勢の好みの違うKen.Tとcociaが一緒に寝れるマットレスの選択に途方にくれる。

帰りは大量の荷物を車に積んで帰ったため、後輩はトランクの中で荷物にまぎれて乗車。完全に荷物の一部になりきっていたが、車の中なのにエコノミー症候群になりかけたらしい。

6時からテニスをはじめたら、ものすごく黒くて大きな雲が襲ってきてどしゃぶりに。いつもなら雨があがるのを待つが、その雲の勢いに押されてすごすごと家に帰った。

牧師さんであるお義母さんと、妊婦を横目にビールを4本空ける。Sam Adamsがお気に入りのようだ。葬式の様子を見ると、その家族のありさまがよくわかる、という話が深かった。お風呂に入らないで寝ようとするKen.Tを無理やり風呂に入らせるcociaのこだわりは、遺伝だということに気がついた。

Ruby on RailsというWebプラットフォームを触って遊ぶ。(StrutsにHibernateをあわせてAgileのトッピングをしたようなプラットフォームで、一昔前からしたら夢のようだ。)子供のときから、モノを作ることが好きだった。大人になってくるとそんな好きなことすら、色々な理由をつけてやらなくなる。子供ができても、好きなことをやって人生を楽しむ姿勢を背中で見せたい。

つらつらと書きましたが、宿題も授業も気にせずに済んだ穏やかな一日でした。

トイレに対する認識の違い

すごく些細なことだけど、いつも気になっていたのだが、アメリカ人の友人の家でパーティがあるときは、いつも、トイレの扉が全開になっていて、電気もつけっぱなしにしている。それが当たり前のようだ。日本だと、普通、扉は閉めている気がする。

20070808231531.jpg
画像リンク

これはきっとトイレに関する認識が違っていて、アメリカ人はトイレに対して不潔だという感覚があまりないような気がする。学校のトイレの床とかにも平気で自分の鞄を置いたりする。恐らくそういうトイレ教育を受けてきているのだろう。

というか、そもそも、日本のような土間、客間、寝室のような、場所によって清潔レベルが変えるような感覚がない。どの部屋にでも靴で入るし、ベッドでも靴のまま寝転がったりする。生後3ヶ月くらいの赤ん坊を地べたに置いたりする。日本人的感覚ではぎょっとするはずだ。しかし、こういうことって、良い悪いの問題ではないから、国際結婚とかしたら非常に苦労するのだろう。


そういえば、Ken.Tが結婚して奥さんとはじめてもめたのは、
「トイレで小をした後に、トイレの便座をあげておくか下げておくか」問題であり、
離婚寸前までいった(嘘)。

Ken.T側の言い分としては、後の人がやりやすいから上げておくほうがいい、であり、cociaの言い分は、下げておくのが礼儀、であった。ちなみに、Ken.Tは男4人兄弟なので、上げておくほういい、というのは男系家族の視点なのであった。


このもめにもめた問題を解決したのは、Ken.Tが、「座りながら小をする」技を覚えるというイノベーションであった。なんていうことでしょう。じつは、座ってしたほうが、飛び散らないで掃除も楽なのだ。何故長い間気がつかなかったのだろう。一人暮らしのときもトイレ掃除をほとんどせずに済んだのに。ただ物心ついた頃から、ずっと立ってコトを済ませてきたKen.T侍にとっては、座ってすることは屈辱的な感じがして受け入れ難く、心の目をずっと塞いでいたのに違いない。思い起こしてみれば、大学生の頃、後輩の家に遊びに行ったときに、手がかりはあったのだ。後輩のトイレには便器のすぐ横に漫画が山積みにしてあった。そのときは、なんて危険なことをするのだろうと、ものすごく慎重にコトを足したことは覚えているが、じつは彼はその時すでにそのイノベーションを導入していたのだろう。そして、その彼のイノベーションに気付けなかったのは、たわいもないKen.T侍のプライドに違いない。


さて、座りながら小をすることで問題が解決した、という話が結構個人的に気に入ったので、
嬉しくて実家に帰ったときに家族に嬉々として話した。
だが、その反応はいまいちだった。

母は、「Ken.T。。。あんた。。。」と、
去勢された犬を見るような目で悲しそうにKen.を見ていた。話し方がまずかったようだ。

オヤジや兄弟にも是非この技を導入するようにと通告したのだが、
その時点で皆一人暮らしをしていなかったので、あまりぴんときていなかった。
皆がその技を導入したかどうかはいまだに怪しい。(特にオヤジ)

英文リーディング力を向上する方法

前回、長々と書いた記事の続きです。

英語リーディング能力に対する誤解
要は、日本人留学生にとっては、リーディング能力の向上が非常に大切だという話だったのだが、じゃあ、どうすればいいか?じっくり書こうと思っていたのですが、今日は時間があまりないので手短に。

いままで試した中で一番良かったのは、SSS多読法だ。これは一言でいうと、簡単な本のリーディングを積み上げていって、徐々に難しい本にチャレンジしていく、という方法。読み戻しをする必要もないくらいのレベルの本からはじめることによって、受験英語で(悪い意味で)培われた漢文レ点的英文読解法(行ったり戻ったりして読む方法ね。)にたよることなく、英文を速いスピードで読みこなしていくことができる。例えば、英単語1000語レベルで書かれた本だとほとんど分からない単語が無い場合、少しだけ上のレベルにステップアップしたとしても、たまにしか分からない単語が出てこないので、文脈で理解することができる。そうして、分からない単語で止まってしまったりしないので、純粋に本のストーリーを楽しめて長続きする。こつは、さらっと読めるレベルの、自分には少し低いかな、というレベルから多読を積み上げることだと思う。英文だ、と肩を張って読めるレベルを読むと、漢文レ点的英文読解法に戻ってしまうので。また、辞書を使わないことも大事だ。辞書を使うと、途切れ途切れに読んでしまう。Ken.Tは鉛筆をもって、分からない単語があったらチェックだけしておいて、その時点では文脈で理解する。本を読み終わった後で、気になった単語は見直して辞書でチェックすることにしている。(しないときもある。) SSS多読法のサイトの中には、レベル別に実際に読むべき本のリストも指定されているので非常にはじめやすいと思う。日本だとブックオフとかで中古本が手に入るかもしれない。


一朝一夕でリーディング力があがるものではないが、留学生にとって必要なTOEFLやGMAT、GREにも効果てき面だと思う。Ken.Tは日本にいるときにレベル 6くらいまでこなして、最近は英語版のビジネス小説を読んでいる。現在は、日本でも有名な「ザ・ゴール」シリーズを原文で読んでいるのだが、ビジネスでも使える軽妙な英語のやりとりが学べるし、そもそもかなり楽しい。


これから留学したいと思っている方は、是非試してみてください。

英語リーディング能力に対する誤解

日本人はリーディング能力が比較的高いと言われているけど、最近、「それは間違った解釈で、その認識の誤りは日本人留学生にとって非常に危険な誤りだ」と感じるようになった。

リーディング能力が高い、という認識は、あくまで日本人のリスニング能力と比較すると、リーディングのほうが良いだけであって、日本人留学生は留学生活がはじまると、ほぼ全員、多量なリーディングに苦労するのが現実だ。アメリカの大学では大量のリーディングの宿題があって、基本的に授業はそのリーディングを前提にしているので、大量のリーディングを読みこなしてはじめて、しっかりと授業が理解できるのだ(アメリカ人ですら)。しかし、多くの日本人留学生がその大量リーディングをこなすことが出来ず、さらっと要所を読んだだけで授業に臨み(臨まざるを得ず)、そして授業の中での実りが少なくなっているのが現状であると思う。個人的に、これは非常に問題だと感じる。

この問題を分かりにくくしているのは、「難解な英文でも、時間をかければ読みこなせる」、という日本人の偏ったリーディング能力のせいだ。なまじっか大学受験で難解な英文読解な訓練を受けていて、英文を品詞のパーツに分解して組み立て直すことで、難しい英文も時間をかければ何とか分かる。

なので、何回聞きなおしてさっぱり分からないリスニングに比べると、それほど問題がなく感じてしまうのだ。

そうすると、授業についていけない理由を、リーディング能力の低さは全く無視して、リスニング能力の低さだけに紐づけてしまいがちだ。確かにリスニング能力が低いのは問題なのだが、じつは前提知識がある状態で授業を聞くのと、無い状態で授業を聞くのでは、同じリスニング能力をもってしても理解の程度に、雲泥の差がで てくる。結局、前提リーディングを前もってこなしてあれば授業をもっと理解できた可能性がないがしろにされているのだ。


さて、日本人の偏ったリーディング能力という言い方をしたが、分かりやすく表にして大げさに表現してみると、こんな感じになると思う。
--------------------------------------------
            ネイティブ    日本人   
簡単な英文     超速い     遅い   
難しい英文      普通      遅い
--------------------------------------------

ポイントは、ネイティブは簡単な英文を読む速度がむちゃくちゃ早い、ということだ。ぱっと見て、文の塊で理解する。これは、日本人なら日本語を読むときには自然とできる能力だ。そして、これが多くの日本人留学生が英語リーディングに対して、留学当初に持っていない能力なのである。

難しい英文をみてみると、ネイティブだって難しい英文はそんなに早くない。「普通」vs「遅い」の差だから、やっぱリーディングはなんとかなるよね、と言いたくなるかもしれないが、じつはさらにからくりがある。

例えば、宿題で教科書の30ページのリーディングが出たとしよう。大抵の場合、30ページのうち、全てが「難しい英文や分かりにくい表現」かというとそうではなくて、簡単な部分と、難しい部分が混じっている。そして、ネイティブは簡単な部分を、超速で読めるのだ。


そして、さらに上の表を書き換えてみよう。

--------------------------------------------
             ネイティブ    日本人   
簡単な英文      超速い      遅い   
(重要でない部分)

難しい英文       普通      遅い
(重要ポイント)
--------------------------------------------


同じ例を使うが、教科書の30ページのうち、英文としては簡単ではなくても、内容としては重要でない部分が沢山ある。例えば、重要なポイントを述べた後の、「繰り返し具体例を挙げている部分」などは、ネイティブはきちんと読み込まなくても、さらっと超速で読んでしまう。そうすると、ネイティブの場合、30ページの大半は超速で読めるわけで、大事なポイントだけは流石に普通速度になるが、それは30ページ中のたかだか1,2ページとなってしまうのだ。


長々となってしまったが、結局、ネイティブと日本人のリーディング力を比べると、その大半において、「超速」VS「遅い」になってしまい、これは授業についていかねばならない日本人留学生にとって非常に大きな課題なのである。といって、課題だけあげても切なくなるだけなので、次回は、じゃあどうやってリーディング能力を上げたらいいか、について、純ドメとして、英語にもがき苦しんできたKen.Tお勧めの方法を話したいと思います。

いや、もがき苦しんできたKen.Tのお勧めをやっても、もがき苦しむだけでは?と思ってしまうかもしれませんが、一応、その経験を踏まえてやり直すならこうしたい、という話をしますよ、もちろん。

アメリカが前向き駐車好きな訳

アメリカ人は前向き駐車好きだ。スーパーに行っても9割以上が前向き駐車(前から突っ込む)となっている。日本だとご存知のように、9割以上がバックで入れる後ろ向き駐車となっている。

Ken.Tは大阪生まれの生粋の関西人なので、大学生のときに東京に上京した際に、エスカレーターに乗って関東が左待ちなのにとまどったが、それと同じくらい、アメリカにきて不思議に思ったのが、この前向き駐車だ。ちなみに、エスカレータの関西右待ちの理由は、1970年の大阪万博の際に、当時主に右立ち左空けが標準だった欧米諸国に倣って左側を空けるようにしたのが定着した、という説が有力だそうだ。流石、大阪!

郷土自慢はこれくらいにして、駐車の向きに話を戻そう。なぜアメリカのほうが前向き駐車が多いのか?ちょっと頭を整理するために、MBA風に、Pros(メリット)とCons(デメリット)でまとめてみた。後ろ駐車(日本主流)を基準に考えてみよう。

■後ろ向き駐車のPros
1.駐車スペースがタイトなところでも入れられる
  バックのほうが狭いスペースでもいれやすいので、これはスペースの少ない日本では大きな理由かもしれない。

2.出発時に爽やかに進行する
  確かに出勤時は、朝は数秒でも時間が惜しいのでこれも分かる気がするが、日本では車で通っている人は少なく、むしろアメリカのほうが多い。

■後ろ向き駐車のCons (= 前向き駐車のメリット)

1.植物や建物に排気ガスがかかる。
  最近、日本だとこういう立て札をみることがある。でも、大半の人が後ろ向き駐車してそう。アメリカ人がこれを考えて前向き駐車をしているとは、、ダウト。

2.駐車するのに手間がかかる。
  うちの奥さんが運転しはじめの頃、後ろ向き駐車に自信がなく、スーパーにいっても誘導してくれる警備員のおじさんがいると、買い物をあきらめてさっと帰ってきていた。それくらい、後ろ向き駐車は、初心者には厳しい。前向き駐車だと前から突っ込めばいいだけだし、こんなこともなかっただろう。たしかに、前向き駐車の出発時もバックは必要だが、障害物が少ないから出るときにぶつける心配も比較的に少ないといえる。

上記の理由はアメリカで前向き駐車が主流の大きな理由かもしれないが、前向き駐車をさらに決定的にする理由に今日気がついた。

3.トランクに大量の荷物を入れやすい
  アメリカでは、スーパーでは、車で大量にまとめ買いをするのが一般的だが、その際、買い物を終えた後、カートを押して駐車場まで行く。大量の荷物があるのでトランクに入れる必要があるが、この際に、前向き駐車のほうがすんなりトランクに荷物が入れれて楽なのだ。

スパムブログの対策技術に危険を感じる?

こんなブログが最近増えてきて、Googleのブログサービスでは問題になっている。


省略すると、叶恭子だって、後先かまわずにさらには映画の鑑賞中にポップコーンで食中毒になったらしい。過去の代償だなあと思った。

35年前にあの事件が起こって以来、ずっと漫画も北朝鮮の工作員に拉致されつつもバンジージャンプでひもをつけるのを忘れて死んだ。あくまで架空である。

http://blog.livedoor.jp/hifgytfu/archives/50200471.html



個々の文章を見てみると、ぱっと見は普通の文章に見えるが(ちょっと、えげつないけど)、きちんと読むと文の間の意味が全くつながらない。これはプログラムなどで自動的に作られた、デマカセの文章を載せまくっているブログである。ワードサラダという技術は、複数の単語を適当に組み合わせて、スパムを取り除くフィルターからはちゃんとした文章に見える文章を作る技術なのだ。

人気のあるキーワードを散りばめることでサーチエンジンでのランキングを上げ、ブログ内のサイトにおいてあるリンクに誘導することでアフィリエイト収入を得ているのだ。ちなみに、人気のあるキーワードとは、叶恭子や、食中毒、北朝鮮の工作員、バンジージャンプ。

こんなサイトはユーザにとっては非常に迷惑だし、アフィリエイト代を支払うGoogleなどの業者にとってもたまったものではないので、必死に対策をとっているのだが、なかなか自動的に判別するのは難しいようだ。


まず、基本的な対策法としては、ユーザからの報告で悪質なサイトをリストアップし、そのIPアドレスをさらし者にするもの。Splogspot が著名なようだ。
また、自動的に判別する手法としては、TrustRankのように、信頼のできる有名サイトからリンクが辿られるサイトを信頼できるサイトとし、スパムブログをいぶりだす、というやり方もある。(スパムブログは信頼できるサイトからリンクが張られていないという前提で。)


ちなみに、ふと思ったのだが、初期のMBAマッチョ日記は英語で書いていたのだが、そのたどたどしい英語ブログがネイティブの目にひっかかって、スパムブログだと勘違いされ、Splogspotに報告されたりしたら、非常に悲しい。スパムブログの対策技術に、ふと身の危険を感じたのだった。



関連記事
http://en.wikipedia.org/wiki/Splog
http://www.blogwatcher.co.jp/kensuu/2007/07/post_4.html

ミネアポリスの橋崩壊の原因は?

また今日は信じがたい事故が起こった。ミネアポリスで幹線道路の橋が日中に突然崩落したのだ。

アメリカは世界のどこよりも車社会であり、この事件の衝撃は非常に大きい。日本の都市部に住む大半の人が電車で通うのと同じように、アメリカ人は車でフリーウェイで職場に通っているのだ。自然とニュース番組ではずっとこの事件を流している。

映像を見る限り、橋が真ん中に引っ張られるように崩れているので、橋の中部から崩壊していったと見るのが妥当だろう。橋の改修工事にとりかかろうとしていて、両側の複数車線のうち、端の車線は工事用に締め切られていたらしいので、そこで行われていた何らかの作業が影響したのかもしれない。

日本だと良く洪水などで橋が流れることがあるが、日中突然橋が落ちるということはほとんどないだろう。江戸時代に永代橋が落ちて1500人くらい亡くなったという話が有名だが、この場合は、この日が富岡八幡宮の祭礼初日で皆が喜び勇んでこの橋に殺到したため重みで崩壊したらしい。

あと、エンジニアの間で有名なのは、ワシントン州で1940年に起きたタコマ橋の崩壊だろう。強風にも耐えられる設計で作られた最新のつり橋だったのだが、開通後わずか4ヶ月で、19m/sの横風のために橋が振動して崩壊した。ただしこの事故の原因は、「無知ではなく未知」であった。実際に、その振動現象が理解できないので、模型実験がおこなわれている最中に事故が起こったのだった。(youtubeで、tacomaと検索すると映像がみれる。) 
http://jp.youtube.com/watch?v=P0Fi1VcbpAI&mode=related&search=

設計的にも施工的にも十分な配慮が払われていたにも関わらず、人類にとって未知の何かが事故を起こすケースもあるのだ。しかし、そういう事故が新しい知見をあぶり出し、それを乗り越えることで技術は進歩してきたという側面がある。

話はずれてしまったが、今回のミネアポリスの橋崩落は未知が原因ではなく、何らかのミスがあったに違いない。この事故で無念にも亡くなった方の冥福を祈るとともに、早急な原因究明がなされることを願います。

35週目 ラマーズ教室

先日、2日間集中ラマーズ教室に行ってきたので、その報告。

恥ずかしながら、ラマーズ法といえば「ヒー、ヒー、フー」と、USのFriendsの中で出てきたヨガ教室みたいなシーンしか知らず、その呼吸法を習うのになんで丸二日(正確には、土曜3時間、日曜6時間)もかかるのだろうか、とあまり気乗りがしなかった。ちなみに、Friendsのそのシーンでは、ロス(男)が、別れた妻(レズビアン)と一緒にラマーズ教室に行くのだが、元妻の新しい旦那(女)とともに、どちらが男役をやるかで争ったりしていたことが記憶に新しい。

話を戻すと、ラマーズ法教室の数日前には、病院の施設を見て廻るホスピタル・ツアーに行ったばかりだったのだ。しかし、アメリカでは、夫は出産のパートナーであるという意識が高まり、陣痛の手助けから、出産の立会い、臍の尾のカットまでするのが常識的になりつつあるようだ。なので、Ken.Tとしてもその大きな流れに逆らってまで、ツアー群を拒否する訳にはいかなかった。

結果的には、予想を覆して非常に良い教室だった。


教室に入ると、10人以上の国籍様々な妊婦さんとその旦那さんが全員枕を持って座っており、枕を持ってこなかったのは我々だけだということに気付き早くも落第生ぎみであった。参加者の中には、女同士で来ていたり、10代くらいの子が母と来ていたりと、諸事情がありそうなカップルもいて、おおアメリカだなあ、と無駄に気をもんだりもした。


それはともかく、教室はボランティア・インスラクターの元気なおばさんJudyのもとに順調に進んでいった。陣痛の正確な知識から、陣痛を和らげるための呼吸法・姿勢、その際のパートナーのポジショニング。実際に、これは実習形式で床に寝転がったり座ったりして行った。さらに、医者との付き合い方、出産時に希望できる複数の医学的処置(麻酔など)、子宮から誕生する際の胎児の奇跡的な動き、出産時のリスクなど、広範囲にカバーした素晴らしい教室だった。ちなみに、「ヒー、ヒー、フー」は、一言も出てこなかった。


教室の中で、なにより強調していたのが、「陣痛・出産は痛いものだ、という恐怖感が、余分な痛みを生み出す」、ということ。子宮は大きな筋肉であり、陣痛は定期的にその大きな筋肉が収縮することで起こる。その際に、痛みに対する恐怖のあまり呼吸するのを忘れると、その大きな筋肉が酸素不足になり、不必要な痛みを生み出すことになる。むやみに恐れずに、普通に、呼吸をすることが大事なのだ。(子宮収縮は周期的におとずれ、出産が近づくにつれその周期は短くなっていくが、じつは、周期的に訪れる痛み自体は40秒程度しかないらしい。) この、まずは自分自身が頭の中で作り出した恐れに打ち勝つことが大事だという話は、出産に限らず、試合や仕事でも通じることだな、と妙に感心した。


なにはともあれ、後は、お腹の胎児がもう準備は整いましたとホルモンを出してそれに母親もホルモンを出し返して陣痛がはじまるのを待つだけだ。(これもラマーズ教室で得た豆知識。)予定日は8月15日、本当に楽しみだ。恐らくアメリカ出産でなければ、こんな風に深く出産に関わることにならなかったと思うとこの機会に感謝したい。

ちなみに、インストラクターのJudyはこのボランティアを毎週2回30年続けているそうだ。彼女の話は分かりやすく、時おり下ネタ?のギャグも混ぜ、本当に面白く印象深かった。日本にこんなレベルの高いボランティアが何人いるだろうか?
judy.jpg

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