2重の虹

http://blog.hsjh.chc.edu.tw/blog/resserver.php?blogId=2&resource=rainbow3-1.jpg
どうやら、下が主虹、上が副虹と呼ぶそうだ。昔見たときは、こんな綺麗な虹ではなかったが、上側に出てくる、副虹の赤と紫の配列が違うことには気がついて非常に不思議だった。
そもそも、虹は、水滴に差し込んだ太陽光が、波長に応じてプリズムのように違う角度に屈折することによって、七色に見える。下記の図のように、色々な波長が入り混じった太陽光が、ある水滴に反射されるときに、赤色の波長の光は、42度の角度で飛び出していくし、紫色の波長の光は、40度の角度で飛び出していく。つまり、ある水滴で42度で反射してきた赤色の光と、違う水滴で40度の角度で反射してきた紫色の光と、その他億万もの他の水滴の反射光で虹ができている。

2重の虹に話を戻すと、
主虹の場合は水滴の中で1回反射するが、
副虹の場合2回反射するので、同じ色の光でも違う角度に飛び出す。
(主虹で,赤色は42゚24',紫色は40゚32',
副虹で赤色は50゚24',紫色は53゚34'だそうだ。)

http://www.an.shimadzu.co.jp/support/science/010912/010912a.htm
(水滴の反射を、もう少し厳密に知るには、このアニメ見ると面白い。
http://www.asahi-net.or.jp/~cg1y-aytk/ao/raindrop.html)
そのため、
下記の図のように、主虹と、副虹の両方が見えることになるのだ。

ちなみに、何故、虹は円状に見えるのだろうか?
これは、太陽から虹までの光線と、虹から目までの光線が、
42度の角度になる条件を満たす位置は、円状に配置されるからだ。

http://www.asahi-net.or.jp/~cg1y-aytk/ao/rainbow.html
さて、ここまででなんとなく、虹の仕組みが分かったかもしれないが、
面白いのは、二人で同じ虹を見ていても、それは同じ虹じゃないかも、ということ。億万の水滴たちが反射してくれた虹。隣にいるあなたの大切な人が見ている虹は、それぞれ違う億万の水滴たちが反射してくれた虹なのだ。自然は素晴らしい。