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アメリカのパスポート到着

Ren.T(息子)のアメリカのパスポートが届いた。郵便局で申請した際に、お金を惜しまず高速オプションをつけたので、申請から1週間ちょっとで手元に届いた。現在、日本のパスポートは申請中。日本の場合、戸籍制度があって地方が管理しているので、なかなか面倒くさい。

なにはともあれ、Ren.Tは、現時点でGDP世界1位、2位の国のパスポートを手にすることになる。しかし、2010年には中国が日本を抜くという試算もある。世界はRen.Tが成人になる20年で大きく変わることになるだろう。

また、国の経済成長の視点から目をはずしてみると、日本、アメリカはかなり違う文化、慣習、社会制度を持った国だ。やがて彼が成人になり、自分自身で国籍を選ぶ際に、どういう価値観で選ぶかは彼の育ち方によるのだろう。

彼が彼にとってベストの選択をできるよう、できるだけ多くの機会を与えてあげたいなあ、と思う今日この頃です。

車を盗まれる?

「ほんの1時間の間だったんです。友人のアパートを訪ねて、そのアパートの駐車場に車を停めていました。1時間ほどで外に出てくると、そこにあったはずの車が無かったんです。私はすぐには状況が飲み込めず、何度も車があった場所を指差し確認しました。車の轍を確認して一人でうなずいていました。cocia(奥さん)はRen.T(息子)を抱えたまま、急に寒くなってきた10月末のピッツバーグの荒野で、ジプシーの親子連れのようにその場にたたずんでいました。」(Ken.T談)


結局、忽然と無くなってしまった車は、
結局、盗まれたのではなく、レッカー移動されていたのだった。しかし、もっていかれた後には何の印も無かったので、レッカーされたのかも、と気づくのに大分時間がかかった。そこは結構アパートの駐車場の奥まったところで、レッカーをされるような雰囲気では無かったのだ。


まあとにかく、レッカー移動されただけでよかった。そこのアパートメントの入り口のビラに張ってあったTowingの会社に電話してKen.T車があることを確認し、友人に車を借りて取りに行った。貴重な3時間と$150を失った。しかし車は失わなくて済んだので不幸中の幸いだと思っている。

皆さんも気をつけてください。


Path Dependency(経路依存性)

Path Dependency(経路依存性)という言葉がある。

一言でいうと、テクノロジーに大きな進化があったとして、その進化の方向性は、経路に依存する、つまり、そのテクノロジーが辿ってきた歴史から大きく影響を受ける、ということだ。

よく引き合いに出されるのが、パソコンのQWERTYキーボードで、この使いやすいとは思えない配列がずっと使われている理由が、もともとタイプライターの配列がそうなっていたからというのはよく知られている。その頃のタイプライターは手動式であり、QWERTY配列紙を打つアーム同士ができるだけ左右交互に動くように意図されて作られたそうだ。そういう意味では、現在のパソコンにとってQWERTYキーボードは最適化されたものではないのだが、その歴史的経緯により使われ続けている、といえる。
(ちなみに、キーボードについて興味があればこちらをどうぞ。敬愛する友人のサイトです。)


このPath Dependencyという考え方は、結構面白い。


キャリアに当てはめてみると、
多くの人がPath Dependencyに囚われていて、
最善の選択を逃しているのかもしれない。

英語学習に当てはめてみると、
日本語教育→日本での英語教育→英語環境、というパスは、
日本人留学生と他の留学生の進化の仕方を比べてみても、
世界の中でも最悪の部類のPathなんだと思う。

恋愛にあてはめてみるのはまたにして、
これくらいで今日は寝ます。

マッシュアップで火事の状況が

マッシュアップとは、一言でいうと公開されているWebサービスなどを複合させて新しいアプリケーションを作ること。

現在、サンディエゴ辺りで起きている大火事の状況が一目で分かるサービスが、そのマッシュアップで作られて、クラスで紹介されていたので、ここでも紹介。

http://maps.google.com/maps/ms?msa=0&msid=114250687465160386813.00043d08ac31fe3357571

Satisficing(満足化)すること

Satisficing(サティスファイシング、満足化)という言葉を最近よく耳にするというか、口にする。

Satisficeとは、Satisfy(満足させる)とSuffice(十分)を組み合わせた造語だ。
一言でいうと、最善の選択肢ではなく、満足のいく選択肢を求めることだ。



(http://www.bun.kyoto-u.ac.jp/~suchii/evol.ethics.html より改変) 

「満足化」とは、最大化が不可能であるか、可能であるにしても計算上のコストが大きすぎる場合に、最善の選択肢ではなく満足のいく選択肢を求めることである。

例えば、大きな靴の卸屋で自分のためのスニーカーを一足探したいとき、自分の好みや必要性、耐久性、値段などを考慮して最善の(最も満足のいく)選択を行うことはまず不可能である。最善を求めるためには決まったサイズのスニーカーをすべてのメーカーにわたって調べなければならず、そのためには多大な時間を要するであろう。しかし、半時間程度の限られた時間内でも気に入った商品を探し出すことは可能である。

このとき、わたしは、例えば過去の経験から知っている二、三のメーカーの製品に的を絞り、適当な満足度のレベルを設定し、それをクリアーした数個程度の選択肢の中から一つを選ぶという形で満足のいく選択をおこなえばよいのである。現実的な合理性はこのような形を取ると Simon は言う。」



Dual degreeをこなしていくには、沢山のことをSatisficingせざるを得ない。例えば、一つ一つの課題に、最高の出来を求めて最大限の時間をかけてしまうと、他の課題に手がまわらなくなる。自分の中で、目標値を決めてそれを超えたらその課題はよしとする、といったアプローチが非常に重要になるのだ。

しかし実際に上手にSatisficingするには、
きちんと計画を立てるLogical(論理的)な、左脳的な能力だけでは駄目で、
えいやと決めてしまえるIntuitive(直感的)な、右脳的な能力が重要だと思う。
だから余計に難しいのだけど、
コンピュータにはもっとも不得意な分野で、
人間だからこそできる価値があるスキルだと感じている。

おっと、そろそろSatisficingして、
(まだ十分に整った文章が書けたわけではないけど)
このあたりでブログも終わりにします。

Googleストリートビュー

GoogleMapsの新しい機能であるストリートビューを、
友達に教えてもらったのだけど、面白い。

ちなみに、近場のところをピックしてみました。

学校関係

Tepper Business Schoolの前(CMU)

MSEの前(CMU)

SEIの前(ソフトウェアエンジニアリングの聖地)


ピッツバーグ関係

ピッツバーグのダウンタウンの景色


Magee Womens Hospital (Ren.Tの産まれた場所)

PNCパーク(Piratesの本拠地)


Heinz Field(Steelersの本拠地)


#それにしても、昔は大学院でVR(Virtual Reality)の研究をしていましたが、
#一区画のこういうストリートビューを作るのに大変苦労していました。
#あれから10年も経たないうちにこういう時代になったのです。
#こういうアプリケーションを世の中に出せるGoogleは奇跡のような会社だと思います。

継続するための変革

ドラッカーの本はマネジメントの世界で非常に有名なのだけど、今日たまたま手に取った本の一文が妙に気になった。

社会が社会たるための条件、という文脈で

「そのためには、何をおいても、
継続と変革のメカニズムが
社会に組み込まれていなければならない。

人が必要とするのは継続の方である。

しかし世の常として、あらゆるものが陳腐化する。
日本人にはおなじみの諸行無常である。
だからその劣化を防ぐための変革が必要になる。

変革とは継続を保証するためのものである。」
(from ドラッカー入門)


社会についての話なのだけど、人間そのものにもあてはまるな、と思った。


自己を振り返ると、次のステップ、次のステップと、
変革を常に強いる自身がいるのだけど、
(そして、それに時に自分でも疲れることがあるのだけど、)
それは自己の底のほうからくる継続しようという意思が、
変革を促しているのかもしれないな、と、
ちょっと新しい視点に触れた気がした。

新しいことへの違和感

日本にずっと住んでいると、そこでの社会の仕組みが当たり前のことのように思えてくる。留学してみると、当然のように思っていたそういう社会の仕組みが全く違う社会がある、ということに最初は困惑する。

その違和感を説明するときに、直感的に分かる方法として、下記のように説明されたことがある。
「両手を胸の前で組んでくみてください。
組んでいる手を見てみると、右手が上になっていたり、
左手が上になっていたり、人によって違うと思います。
では、その手を組み替えてみてください。
つまり、右が上だったら左が上に、左が上だったら右を上にしてみてください。」


やってみれば分かると思うが、すごい違和感がある。
この不快感を、常に味わい続けることになるのが留学生活だ。


その話をいつものようにcociaにしてみた。
確かに英語で生活するようになって、
この違和感と戦ってきたよね、って。

すると、彼女はこう言った。

「利き腕を、肩の上から背中にまわして、
利き腕と反対の腕を、脇の下から背中にまわして、
背中の後ろで、両手同士を触れてみて。触れ合うことができるよね。

今度は、利き腕と反対の腕を、上から背中にまわしてみて、
利き腕を、下からまわしてみて、触れることができるかやってみて。

ぜんぜん届かないよね。
私はいつもそんな感じ。


むぅ、うまい。(英語じゃなくて、切り返しが。) 参りました。

兄弟の絆

兄弟って不思議な存在だ。

先日、弟のTaku.Tが会社で表彰されたそうだ。彼はNYCの大学院を出て、NYCでそのままプログラマとして働いている、日本人としては稀有な存在だ。


(以下、表彰文。
内容としては、週末を返上してすごく頑張って貢献したので、表彰します、
いった感じ。)

Taku.T and Sun XXXX

Nominated by XXXX, XXXX

There was a very large/visible release this past weekend related to the trading system named XXXX which moved the XXXX system from a fee based system to a commission based system. For this project both Taku.T and Sun put in many long hours and in many cases it was not even related to their changes but rather from other enterprise systems. And when Sun was on vacation last week Taku.T really made sure that the deployment would go smooth from the XXXX side by working late leading up to the deployment and properly planning all the necessary task for production and then working throughout the weekend to ensure all the changes worked in production and ensuring the new trading system was ready for Monday morning before the market opened. For the release above there were over 100 people involved company wide as most if not all systems needed to be updated for this project.



子供のときは、殴り合いの喧嘩をしたものだけど、今となってはいい思い出だ。兄弟が褒められると、自分のこと以上に嬉しい。兄弟が傷つくと、自分のことよりも痛む。きっと、喜怒哀楽を分け合ってきたからなんだと思う。兄弟って不思議な存在だ。

気を使った英語表現

最近新たに浮かんできた英語における課題は、「気を使った英語表現」だ。


チームで問題解決をしていて、意見をまとめようとするとき、メンバーの気持ちに配慮した英語表現というは非常に重要になってくる。

そもそも、チームとしては、皆が違う意見を持っていたほうが有難い。新たな解決策がでてきたり、議論の盲点を減らすことができる。しかし、意見をまとめようとするときには、違う意見を持っていれば持っているほど、一つの結論を出すのは難しい。

ここでベストなのは、皆の意見をまんべんなく取り入れた八方美人の結論を出すのではなく、それぞれの意見の中から良い点を取り入れた結論を出すことだ。しかし、時に、メンバーそれぞれのエゴがその作業を邪魔するときがある。自分の意見が通ると誰でも嬉しいし、自分の意見が否定されるのは誰もが気持ちよくないからだ。


しかし、果たして全員が自分の意見を押し通したいのかというと、そうではない。きちんと自分の意見に皆が耳を傾けてくれれば、良識を持った人は他人の意見を素直に受け入れられる。だが、その判断の瀬戸際で、自分の意見が丁寧に扱われることは、非常に重要なことなのだ。

人間はあくまで人間で、そこでは論理よりも感情が優先されることがしばしばで、そんなときは、IQよりEQ(心の知能指数)が必要となる。しかし、十分なEQが仮にあったとしても、英語でうまくそれを伝えられないといけない。そういう瀬戸際に、「ざらついた無遠慮な英語」が飛び交うと、収まるものも収まらなくなる。

つまり、最近の課題は、そういう議論の瀬戸際にこそ、相手の感情を慮った英語を出したい。

You are wrong. (あんた間違ってるよ。)
ではなく、
I have a different perspective on this. (それに対しては違う見方をしています)
といいたい。


I don't understand you.(言ってこと、分からんねえ。)
ではなく、
I am not sure I understand what you said. (きちんと理解したか定かでないんです。)
といいたい。


議論が白熱しすぎてとげとげしくなってきたときには、
I sense some anger or hostility regarding this topic, can we discuss this issue and/or take this issue off-line?
というのもありだろう。


プロジェクトのメンバーと毎日顔をつきあわせて作業していると、次第に遠慮がなくなってくる。しかし、遠慮がなくなってくるからこそ、気を使わなければいけないことがある。「気を使った英語表現」をものにする道はなかなか険しそうだ。

英語を話せないリスク

アメリカに渡米した1年前に比べると、英語は上達したのは確かだが、いつももっと上達したいと思っている。

そのモチベーションの源を探索しだすと色々あるのだけど、高校生くらいまでは、そのモチベーションは、よりポジティブなものだった気がする。英語を身につけることで、世界の人々と触れ合うことができるイメージ。いつか留学してペラペラペーラ、、、と考えていた。

それが、大学に入りインターネットが普及し、そして外資系の企業のサラリーマンになり自分で生活費を稼ぐようになってくると、ポジティブなイメージよりも、より切実な、「英語を話せないリスク」のほうをより大きく考えるようになってきた。


自分の人生の成功のスレッショルド(閾値)、死ぬまでに実現したいこと、を考えると、英語を身につけるということはそれを実現するために必要不可欠なものだから、英語をしゃべれないということは、その成功のスレッショルドを超えるのを危うくする、リスクそのものなのだ。

例えば、Ken.Tが属しているIT業界を見ると、最新の情報の大半が英語で出版される。日本には翻訳された情報だけが大きく流通している。もしこの業界にとどまるならば、英語を使えこなせる程度が、将来的に自分が活躍できる舞台の大きさを決めることになるに違いない。

つまり、留学するための費用や苦労や、キャリアが数年足踏みすることを考慮しても、そのリスクを低減することを優先した、ということなのだろう。

ネイティブではない限り、どこまで上達しても自分が満足することはないのだろう。だから、英語は一生勉強し続けることになるのだろうけど、それを止めるつもりは、いまのところ、ない。一生の伴侶と楽しく付き合っていきたい。

プロジェクトの立ち上げ期(Software Developemnt Studio)

CMUのMSEでは、プログラム全体に占める授業の割合は60%で、残り40%はStudioが占める。
http://www.mse.cs.cmu.edu/Courses-Curriculum.html

Studioとは、教官によって割り当てられたチームで、1年以上かけてお客様に対してソフトウェアを実際に作るプロジェクトのことだ。授業と宿題のプレッシャーをわざとかけた上で、授業で習った知識・プロセス・スキルを実際に適用しながらこのStudioを進めなければいけないように作ってある。いま、このプロジェクトチームは初期段階で、様々な問題をかかえているが、必死で立ち上げようとしている。


Ken.Tのチームは、インド人(男)、インド人(女)、タイ人(男)、日本人(男)という、アジアのソフトウェア業界を代表したようなチーム。(中国人がいればもっとそうだけど。) このチームで1年半やっていくわけだ。ちなみに、8月終わりからチームが組まれてから、もう最初の2ヶ月で散々もめた。価値観も文化も違い、コミュニケーション能力にも問題があるからだ。しかし、最近は落ち着いてきた感じ。

チームが機能(performing)するためには、形成(forming)されてから、一度混乱(storming)をして、それから統一(norming)されていくという、タックマンモデルというのがあるけど、ちょうどStormingを切り抜けてNormingに入ってきた感じだろうか。

1 Forming 
2 Storming
3 Norming
4 Performing


チーム名は、Pangaea(パンゲア)とつけた。

うまくいくよう願いを込めて、Pangaea(パンゲア)というチーム名をKen.Tが提案して、採用された。実はこの名前は、昔、Microsoftのケースコンペティションで使って優勝した時のチーム名だ。でも、最初この名前をチームに提案したら、下記の意見が出た。

「Pangaeaって、超大陸がばらばらになっていったから、縁起が悪いんでないの?」

もっともだ。でも、こう切り替えしておいた。

「Pangaeaとして、チームが成功して皆が成長したら、皆、Pangaeaを巣立っていくでしょ?」

これで皆が納得した。

Studioをやっていくのは大変だけど、チャレンジングで面白い。
今後も状況を報告していきます。


リスクマネジメント

ソフトウェアの世界での「リスク」とは、
「起こる可能性があるもので、
起こったらなんらかのマイナス作用があるもの」、
と定義されている。

つまり、もうすでに起こってしまっていたら、
それはリスクではなく、すでに問題であると認識する。
リスクマネジメントとは、
まだ起こっていない問題に対して、
それを認識しておき、対処方法を考えておくことなのだ。

でも、まだ起こっていない問題に対してどれくらいコストをかけていいか分からないし、
起こっていないことをくどくどやっていると、根暗だと思われがち(wなだったり、
実際にどのようにマネジメントしたらよいか分からなかったりで、
リスクマネジメントは結構ないがしろにされがちだ。

でも良いプロジェクトマネージャーっていうのは、
リスクマネジメントが自然とできていたりする。


話はかなり変わるが、今日のリスクマネジメントの授業は奇抜だった。
Professor Gilの授業はいつも奇抜だ。
いきなり、シルベスタ・スタローン主演の映画「クリフ・ハンガー」のDVDを流す。
(ここからはネタばれになるので、クリフハンガー見ていなくて、
 楽しみにしている人は、見ないでください。)

最初のシーンは、アルプス山脈の崖の上で遭難したカップルを、
レスキュー隊の筋肉むきむきのシルベスタ・スタローンが崖をよじ登って助けにいくところ。
スタローンが無事に崖の上にたどり着き、そこにヘリがきて、ロープをたらす。
一方のロープ端はアンカーで打ち付けられ、
もう一方のロープ端はヘリにあり、ヘリは対岸の崖の上に着陸。
谷底の上に一本のロープが渡されており、ヘリで帰還するには、
その一本のロープを伝って対岸にいかねばならない。
ヘリの運転手は風が強くなっていると警告。

まずは、足を怪我した登山家の彼氏のほうが無事にわたる。
次に、その素人の彼女が恐る恐る渡ろうとする。
が、渡っている途中で、彼女の命綱が切れそうに!!
スタローンは助けに行こうとする。彼氏は止めておけという。
さあ、どうする?

と、こんないいところで、DVDは止められ、
教授は、ここにどのようなリスクがあるのか?
誰が、どうディシジョンするのか?を問いかけた。
究極のリスクマネジメントだ。

どう判断するのか?
命綱は持つかもしれない。二人の体重だと切れるかもしれない。風が吹くかもしれない。
誰がリーダーか?
一番経験あるものか?一番のマッチョな男か?


結局、この後、スタローンは無理やり渡る。そして、彼女は。。。

アメリカパスポート申請

といっても、アメリカはピッツバーグで産まれて、ようやく2ヶ月になった息子Ren.Tの話だ。

アメリカでは郵便局からパスポートが申請できる。申請書類、写真、Social Security Number、必要なお金を支払うためのCheck、それに両親のパスポートが必要だった。

Ren.Tの写真を撮るのは結構大変だったが、近くのCVS(大手薬局チェーン)で、Ren.Tを両手で抱えあげて撮ってもらった。情けない顔つきで撮られたが、そんな表情は昔の自分にそっくりだと思う。


郵便局では淡々と作業が進められた。係員の人が申請書類をチェックし、最後に、ここに書かれていることは正しいか、と聞かれて、両親ともに、Yesと答えた。それで終了。うまくいけば、数週間後にはRen.Tのパスポートが郵送で届けられるだろう。


申請作業自体は、なんてことはない淡々とした作業だったのだけど、Ken.T自身はなんとも言えないしみじみとした喜びに包まれた。

Ken.Tは日本で生まれたとき、在日だったので、パスポートを持つことは許されなかった。そのせいで、子供の頃からの夢だった海外留学も、日本国籍を取得するまでお預けとなってしまった。でも、Ren.Tは、産まれたときから、日本のパスポートとアメリカのパスポートの両方を持つことになるだろう。つまらないことで辛い思いをする必要もない。世界中の子供達が、自由に羽ばたいていけるような世の中であって欲しい。そんな世の中になったら、逆にパスポートなんてのは履歴書みたいなものであるべきなのかもしれないけど。

passport
(cociaとRen.T。靴下が一足脱げているのはご愛嬌。)

山場を越える

とうとうマネージメントゲームが終わった。

Ren.Tが8月半ばに誕生し、MSEがはじまり、MBAのほうでマネージメントゲームもはじまってから、息をつく暇もなかった。

Ren.T誕生! (08/19)
MSEはじまる (08/22)
マネージメントゲームはじまる (08/28)


しかし、なんとか昨日、マネージメントゲームの最終Board Meetingを終え、留学前から一番忙しくなると思っていた最大の山場である2ヶ月弱を乗り越えたようだ。はっきりいって忙しく過ぎて、自分自身に余裕が無く、普段は起こさないようなトラブルや衝突も多々あった。こういうときに本性が出るというけれども、本当にそのとおりだと思う。きちんと分析して、今後に活かしたい。

(授業で得た今日のTIPS)
To improve yourself, always ask this! 


  • what went well

  • what could have gone better

  • what will you do next time



MSEの授業では、ソフトウェアの世界だけでなく、マネージメントや、一般的な生活でも役に立つような「知的労働を効率化するためのTIPS」が溢れている。上記もその中の一つだ。


この2ヶ月弱で、Ren.Tもすっかり大きくなった。(3.7kg→5.5kg) ちょっと大きくなり過ぎで、昨日は抱っこしていて腰を痛めた。


今日なんかは、早速、「おしゃぶり」を覚えたようだ。これまでは、手を自在に動かすこともままならなかったのに顔のところまで持っていけるようになったのだ。といっても、まだ指をしゃぶるというよりは、げんこつの固まりをしゃぶっているような感じだが。彼の成長ぶりを見ていると本当に嬉しいとともに、自分自身も着実に成長しているのか、問いかけるきっかけになるなあ。

顔が大きく?

もうすぐ生後一ヶ月となるRen.Tを見ているといつまでも飽きない。
細部まで作りこまれた指が特に好きだ。
なにかの奇跡を常に見せられている気がする。
頭も顔も本当に小さくてびっくりする。


しかし、そんな小さなRen.Tの顔を見ていると、
相対性原理のいたずらで、
cocia(奥さん)の顔がやたらと大きく見えてしまう。
最近気になっていたのだが、
ついてもいい嘘がある、ということで何も言わずにいた。


ところがだ。
今日cociaと二人で会話していると、
Ken.Tの顔をまじまじ見ていた彼女が、
「大きいなあ。。。」とぼそっと言った。

Ken.Tも「うん。」とだけ言った。
それだけで二人は分かり合ったのだ。
皆が通る道なんだろう。

同志が倒れる

MBAとMSEのdualがはじまって2週間弱。
昨年Tepperに入学してMBAをはじめた中で、
Ken.Tのほかに唯一、インド人のRameshが、dual degreeに挑んでいる。
いわば、唯一の同志だ。


そのRameshが、木曜の朝の授業に来なかった。
そして、その日は一日姿を見せなかったので、
心配して夜にメールを送ってみた。
そうすると、苛烈なスケジュールからくるストレスのせいで、
とうとう体調を壊してしまったらしい。
しかし、今はだいぶ気分も良くなってきたというメールが帰ってきて、安心した。

Hi Ken.T,
Thanks for the email.
I feel a bit OK now. I guess the stress is taking a toll on me

Rameshを助けたくとも、Ken.Tができる事はたかがしれている。
1日倒れた分を、Rameshは来週、再来週とかけて取り戻さざるを得ない。
Ken.Tとしては、励まし乗り切れると信じるしかない。


小柄だがいつも飄々として頑丈なRameshが先に倒れるとは思っても見なかったが、
Ken.Tはなんとかもちこたえて、2週間目を終えた。
産まれたばかりのRen.Tは、Ken.Tの睡眠を奪ってくれるけれど、
それ以上に元気を与えてくれているに違いない。
パパは頑張ります。(ブログも止まりがちだけど。)

地獄のスケジュールMini1

とうとう本格的にMBAとMSEのdualがはじまった2年目のスケジュール。
本当にやばいことになってきた。

sche1.jpg

MSEのクラスが5科目分。しかし、これとは別にStudio(1年半を通して行われるソフトウェアの開発プロジェクト)は別途進めていく(この学期は週9時間分)。時間割には書いていないけど、空いている時間でプロジェクトを進めていくことになる。

Software Development Studio
 時間割に書いている時間で、チームビルディングなどのブートキャンプが行われる。
 開発プロジェクトであるStudioの詳細については、別途。
Management Software Development
 ソフトウェアをどのように作るか?主にソフトウェアの開発プロセス、マネージメントの話。
Methods: What to Design
 どんなソフトウェアを作るのか?主にソフトウェアの要求、ビジネスの話。
Models of Software Systems
 ソフトウェアをどのようにモデル化するか?主に形式的仕様言語を用いたモデリングの話。
Communication for Software Engineer
 テクニカルライティング、プレゼンテーションのクラス。


MBAのほうは、クラスが2科目分と、MBA役員の定例ミーティング。クラスが2科目分といっても、これは普通のクラスではなく以前書いたManagement Gameだ。仮想の会社を経営しているのだが、2,3日に仮想の会社における1期分(3ヶ月)がやってくるので、そのディシジョンをインプットする必要があり、連夜ミーティングが続く。マネージメントゲーム自体は非常に面白いのだけど、チームミーティングの時間が流動的で読めないので、スケジュール的には余計に辛い。

マネージメントゲームはじまる (08/28)



しかし恐ろしいのはこの時間割よりも宿題だ。MSEは、MBAよりもより、厳密に学生を管理する主義のようで、一科目あたりの負荷を週あたり12時間と規定しており、それに見合った宿題を出すように調整している。なぜか教授は軍人上がりの人が多いのは偶然だろうか?そして、学生はどの科目にどれくらい時間を使ったかを毎週報告していく。つまり、上の時間割の中で、What to Designを例にとってみると、授業自体は3時間だが、その他に宿題が9時間分くらいでる。他の科目も同じように。。。MSEだけでも、感覚的にTepper MBAよりもかなり厳しいのは確かだ。


そこにマネージメントゲームが重なり、しかもRen.Tとの入浴&はしゃぎ時間も、(もちろんcociaとのはしゃぎ時間も)はずせないKen.Tとしては、地獄のスケジュールとなってきた。これを無事に乗り切れば、なんでもできる気がする。無事に乗り切れば。



それにしても、MBAとMSEのdualのプログラムを考えた人に一言いいたい。
時間割をきちんと見てください。
6時半あたりで、
Management Gameとその他の科目が、重なってますから!!
(実質的にはマネージメントゲームは授業自体は無いので問題ないのだけど)


まあ、dualをやる人は、毎年1人か2人しかいないから、
その物好きな人間のために、厳密には調整しないのが当たり前なのでしょう。
でも、忙しいのはおいておいて、楽しいですよ。
勝手に頑張ります。

マネージメントゲームはじまる

今日からTepperの授業も開始となり、Tepper MBA2年目の目玉であるマネージメントゲームがはじまった。

マネジメントゲームとは、学生5名のチームが経営陣として仮想の腕時計メーカーを経営し、他チームと業績を競い合う二年生唯一の必修科目で、毎年学生間の 熱い戦いが繰り広げられます。扱う商品は、高級品と廉価版の2種類の腕時計。これらを世界6カ国の市場で販売していきます。学生たちは、1年目の必修科目 で学んだファイナンス、マーケティング、オペレーションなどの知識や定量分析スキル、さらにはネゴシエーションやプレゼンなどのソフトスキルを総動員して 会社を経営していく、まさにTepper一年目の集大成といった授業です。
http://mtomorank2006.blog78.fc2.com/blog-entry-34.html



マネージメントゲームは単位の上では2科目分となっているが、チーム毎に順位がリアルタイムで表示されるため、負けず嫌いのMBA生徒たちは、夜な夜な必死でデータを分析し戦略を立てる。定期的に行われる取締役会議では、実際に様々な会社で経営しているエグゼクティブ達が、生徒を絞りあげるので、皆きちんとディフェンスをするために必死だ。Ken.Tのチームも、今週分の4回のミーティングスケジュールが先ほどメールで送られてきた。昼間はMSE*ソフトウェアエンジニアリング)で汗を流し、夜はTepperで議論を交わす、という生活がしばらく続きそうだ。どこで、宿題と筋トレとテニスをやるかは目下考え中。


それにしても、久しぶりにTepperの友人達に会えて楽しかった。
多くの友人が、定例の挨拶もそこそこに、
"Ken.T、Congratulations!"
と人前も気にせずに大声で叫び、両手を広げ、Ren.Tの誕生をおおげさに祝福してくれる。
もちろん、その後は暑苦しいハグだ。
そういうのにも恥ずかしくなく楽しんでいる自分を発見している今日この頃だ。

Final examをぶっちする

サマーインターンを終えた後、夏学期の後半にはMBAで一つ、MSEで一つクラスをとっていた。MBAのCorporate Financial Accountingは週一回の夜クラスで、先生の教え方がうまく、非常に良いクラスだった。


しかし、先週が最後のクラスだったにも関わらず、その日にcociaが産気づいたため、クラスを休まざるを得ず、先生にはメールを書いて事情を説明した。その後、そのまま入院してしまったので、クラスのことはすっかり頭から離れていた。

Ren.Tが産まれてからも、cociaは16時間の出産でぐったりしていたので、しばらくは、ミルク以外のRen.Tの世話は、Ken.Tがを主に担当していた。そのため、夜も昼もずっと置きっぱなしのかなりグロッキーな病院泊り込み生活となった。

入院して二日目、たまたまcociaのTepper主婦仲間がお見舞いにきてくれていて、旦那さんは今日はTestで来れないの、という話をしていた。ああ、そうなんだ、と相槌を打ったものの、はっと気がつき寒気がした。ああ、なんということでしょう。もう数時間ほどで、私のFianl examもはじまるではありませんか! 留学生としてこんなことはあってはいけないのだけれども、Ren.Tの世話にかまけて、Final Examの存在が全く頭から離れていたのである。


いまからテスト受けにいけるか?答えは明白にNoだ。全然試験勉強していないし、なにより、このグロッキー状態ではテスト中に寝てしまう。。。落ち着けKen.T、いつも乗り切ってきたではないか。。。心を決めた。すぐに教授にメールを書くことにした。子供が産まれたこと、入院中であること、だから、試験を来週にでも受けさせて欲しいこと。

そして、駄目押しに、
Ren.Tの写真を添付しておいた。(w 



ren.gif
Ren.T


結局、テスト直前に、先生に一言いってくれた友人の助けのおかげか、はたまた写真が劇的に先生の心を捉えたのか、無事に翌週にテストを受けることが出来ました。しかし、この科目落としていたらdual degreeがまた一歩厳しくなるところでした。ほっ。

苦渋の選択

今年度はじめのMini3で、Entrepreneurshipのクラスの中で、ビジネスプランを立てた。自分のアイデアはそれほど良くなかったが、チームメイトのアイデアが結構良かったので、そのアイデアでビジネスプランを立てて発表をし、教授からの受けも結構良かった。その後も、そのアイデアを出したそのメンバーがリーダーとなり地道に活動を続けていたのだが、その彼女の頑張りでこのたび投資家からのサポートを得ることが出来た。そして、彼女から、ここから本格的にはじめたいので一緒にやらないか、というお誘いがあった。

非常にやりたいのだけど、今のKen.Tには、それをやる余裕がない。かといって、適当に片足を突っ込んでやれるほどその世界は甘くないことは知っている。苦渋の選択だけど、ごめんなさいをした。それにしても、彼女の粘り強さはすごいなあ。どんなことをしてもやり遂げてみせるという意思。あれがある限り、どう転んでも、きっとうまくいくだろう。

とりあえず生、をやめる

ピッツバーグのあるペンシルバニア州ではビールはスーパーで買えない。ビール・ディストリビュータという専門店で箱買いをしなければ飲めないのだ。

最初は面倒くさいと思っていたが、じつはビール・ディストリビュータには世界中からの様々なビールがあって日本では飲めないビールが簡単に手に入る。箱全部飲まなきゃいけないのが厄介だと思っていたが、じつは、1ケースくらい日を変えてじっくり飲まないと本当にそのビールがお気に入りかどうか分からないので、これはこれでいい気がしてきた。

ところで、
日本だと、居酒屋に入って、「とりあえず生!」、という頼み方をしていたのがほとんどだが、アメリカ人の友達と飲みに行ったらそんなことするやつはまずいない。皆、自分が飲みたいものを、その日その場に応じてきちんと選んでいる。選んで楽しむってやつだな。日本人は周りを気にしすぎて、そういう楽しみ方を忘れがちだ。

COEDOビールの副社長さんは、日本で一般的な「とりあえず生」というビールの頼み方を辞めさせたい、というビジョンを持って小さなブルワリーで下記のビールを造り、権威の高いモンドレセクションで最高金賞を受賞したそうだ。パッケージも素敵だ。流石にこれはピッツバーグでは手に入らないので、日本に帰ったら是非飲んでみたい。
200609140004p1.jpg
http://www.coedobrewery.com/


ちなみに、最近は、ピッツバーグの地ビールであるIron Cityと、ボストンのSam Adamsがお気に入りです。うまいビールがあったら教えてください

MSEはじまる

2年目に入り、とうとうMSE(Master of Software Engineering)のオリエンテーションがはじまりました。

MBAとソフトウェア工学のdual

まだオリエンテーションなので現在のワークロードは厳しくないが、プログラムの説明の中で、説明する教授たちが皆、"You are going to be very busy(すっげえ忙しくなるよ。)"を連発するので、ちょっと身が引き締まってきた(びびってきた)。

これまで1年間過ごしてきたTepper Business SchoolはMBAの中でも最もワークロードの激しいプログラムだとされているが、MSEはもっと厳しいともっぱらの噂だ。CMUでのComputer Scienceの評価はトップノッチにランクされており(US News)であり、その評価に違わない卒業生を送り出すために厳しいラーニングで鍛えることは仕方が無いことだ、という。確かに、MSEはマスターといっても、Law schoolなどと同じプロフェッショナルスクールなのでそういったトレーニングは当たり前なのだろう。

しかし、MSEだけならまだしも、
1. MSE
2. TepperでのManagement Game
 (仮想の会社を経営して実際の経営者がレビューする、
  Tepper自慢のシミュレーション・ゲーム)
3. Ren.Tの子育て
のtriple degree?を乗り越えなければいけないので、
この秋学期が留学における最大の山場に違いない。
Ren.Tの笑顔に力をもらいながら切り抜けたい。


P1040472.jpg
オリエンテーションの様子。
(話しているのは、MSEのDirectorのDavid Garlan教授。
Software Architectureで著名な先生で著作はこちらから。)


それにしても、1年前Tepperがはじまったときには、留学前にかなり英語を勉強してそこそこ自信があったにも関わらず、教授の話についていけずかなり面食らっていた。しかし、1年経った今は教授の話で分からない点はほとんどない。不意にそのことに気がついて、ちょっと涙が出そうになった。Tepperでの厳しい日々に、そしてそういったチャレンジに挑むチャンスを与えてくれた全てのことに、感謝したい。

Ren.T誕生!

8月16日2時6分(アメリカ時間)、アメリカはピッツバーグで、Ren.T(レン・ティー)が誕生しました!(男の子←追記)


3690gとアメリカンサイズの大きな子だったので、16時間の難産でしたが、母子ともに健康です。応援して頂いた皆様、本当にありがとうございました。ちなみに、一緒に立会って、一緒にいきみまくったKen.T。その後の世話も含めて3日間病院に泊り込んだ結果、体重が3kg減少するという、不思議な出産立会いダイエットとなりました。

hunk.jpg
( まったくもってイメージ図。
ただ単にマッチョっぽいのを選んだだけ。)

「この素敵な世界へようこそ!Ren.T!」 
色々と悲しい事件が後を絶たない世の中ですが、それと同時に沢山の素敵なことがある世の中です。清濁あわせこんでこの世を肯定して、Ren.Tとともに成長していきたいと思います。そんな想いを込めて、蓮(REN)と名づけました。泥の中でも真っ直ぐに伸び、凛とした綺麗な花を咲かせて欲しい。


アメリカ出産ならではの面白話が沢山あるのですが、徐々に書いていきますので、宜しくお願い致します。

40週目 出戻り

出産の予兆があったので、担当のお医者さんと電話で話したところ、病院に急行することになった。いよいよ出産!と勢いこんで、入院グッズを入れたでかい鞄に枕を二つ抱えて病院に車で向かった。ちなみに、アメリカの病院は寒いので、旦那のほうも防寒着は必須。

病院につくと、まずは保険などの書類を済ませ、Triageと呼ばれる検査室に入った。ここで、本当に陣痛がはじまっているかを検査して、陣痛がはじまったら出産をするlabor roomに移動する流れだ。

まずは看護婦さんのMaryが入ってきて、お腹に子宮収縮のセンサーと、胎児の心音を捉えるセンサーをつけてくれた。子宮収縮は18分間隔くらいで起こっているものの、cociaは鈍いのか、全然痛みは感じないらしい。Maryから様々な問診がある。質問の中には、chicken pox?と聞いてくるものがあり、なんで、鶏肉と豚肉を食べたかどうかなんて聞くんだと思ったが、水疱瘡のことだった。まあ、ご愛嬌。

その後、研修医のMikeが入ってきて、スーパーバイザーの専門医とともに、検査してくれた。Mikeはすごく明るくて陽気なお兄さん。そんなMikeが急に真剣な顔をして、「私から一つ聞かねばならないことがあります」なんていうから、なんのことだと思ったら、「昨晩夫婦関係をもったかどうか」、だった。もってません。

結局、検査の結果、母子ともに健康、しかし、子宮収縮ははじまっているものの、まだまだ陣痛に入っていないので、家に帰りなさい、ということに。今度くるときは、痛くて痛くて、息が出来なくて、立てないくらいの状態が1時間くらい続いたら陣痛だから、そんときにきなさい、と噛んで含めるようにゆっくりした英語で何度も痛みを強調して言ってくれる。ラマーズ教室に行ったときは、そういう痛みに対する恐怖心が陣痛を大変なものにする、と教えてくれたのに、お医者さんがそんな恐怖心を煽ることをいっちゃいけないんではないか、と思ったが、Mikeは必死だったので、よしとした。

2007/08/01 - 35週目 ラマーズ教室


まだまだ陣痛がくる気配はありませんが、果報は寝て待てということで気長に待ちます。

サマーインターンシップを終えて

サマーインターンシップのことを書こうと思いつつもなかなか筆が進まなかったが、忘れる前に記録しておきたい。

2007/05/16 - 社費派遣でのインターンシップ
2007/05/17 - 在宅でインターンシップ中



5 月末から、シリコンバレーに移動し、ベンチャーキャピタルグループでサマーインターンシップを行った。内容は、ソフトウェアビジネスのあるエリアにおける Strategy立案であった。StrategyやVenture Capitalについても、学校で学んだとはいえ初めての挑戦だったので、仕事内容そのものも非常に敷居が高いものだった。しかし何よりも辛かったのは、 やはり英語でのコミュニケーションだ。

アメリカのUS資本の会社において、母国語でない英語で働くということは、予想以上にハードであった。ちょっとビジネスでの英語コミュニケーションに関して、難しさの順に並べてみた。

A. 電子メールでのやり取り
B. チャットでのやり取り
C. 1対1の対面ミーティング
D. 1対1の電話会議
E.  グループミーティング
F.  グループでの電話会議

留学前から、英語を必死で勉強していたおかげで、A、Bはある程度できていた。それに、1年間、MBAで鍛えられたおかげで、自分でもびっくりするくら い、 CとDはかなりこなせるようになったことが分かった。分からなかったら聞けばいいのだ。聞くときの典型的パターンが板についた、といえる。


しかし、EとFは今でもしんどい。特に、知っている人が多くいる中でのグループミーティングはまだいいとして、全然会ったこともないネイティブ・スピー カーばかりで、しかも電話会議となると、ふっと気を抜いた瞬間に話の流れが見失ってしまう。そして、自分に対して何か言われてその英語を聞き取れなかった のに、見栄を張って分かった振りをしてしまったら、もう最悪だ。もう一度聞き返すことは非常に難しい。関係ない人を巻き込んで時間をとってしまうことに対 して気もひける。

サマーインターンがはじまってからすぐの、重要な電話会議で、上記のつまらない見栄を張ってしまった。おかげで、そのミーティングの大事なポイントを聞き逃してしまい、途方にくれた。その後で恥を忍んでメールを書き、ポイントを改めて再確認させてもらわざるを得なかった。

そんなこんなで、インターンシップ中は、仕事そのものの激しいプレッシャーと、英語でのストレスから、いつもは寝ようと思ってから30秒ほどで眠りにおち る Ken.Tも、寝つきが悪かった。そして、ストレスから?、シリコンバレーのおいしいレストランを食べ歩き、体重は7kg増えた(筋肉は全く増えなった)。


でも、こういった辛い経験が、血となり肉となり骨となる。


アメリカから、フランスから、インドから、中国から、日本から、、世界各国の人々が集い、国境を越えて、一つのチームとしてミーティングに参加する。西海 岸では朝の6時だ。こちらでは日が昇り、ある国では日が沈んでいる。そんな中で、各々がその独自の視点からの意見を持ち寄って英語で熱いディスカッション をする。誰かが、インドのあるテクノロジーを熱く語れば、誰かがアイルランドのホットなテクノロジーでやり返す。そのディスカッションの行く先を決めるの は、国でも出身でも学歴でもない。各自の発言の中身だけだ。


最高に格好が良いではないか。自分が幼い頃から漠然と憧れていた姿ではないか。このサマーインターンシップを通してその憧れの舞台に立つ予行演習が出き、 また英語力も含めた自分のスキルの客観的な棚卸ができたのが収穫だった。


出来るだけ多くのMBA留学生に、折角の機会なので、この長い夏休みの間に、現地でのインターンシッ プに挑んで欲しいと思う。

取り返しはつかない

新潮9月号に掲載された養老孟司氏の追悼文「追悼河合隼雄 取り返しはつかない」に関して、梅田さんがコメントを書いていた。
http://d.hatena.ne.jp/umedamochio/20070811/p1


養老さんの追悼文は(全文を読んでいないので正確には書けないが)、河合氏の類稀なる才能が、河合長官としての雑事や、日本社会のしがらみの中で増えていく義理の連鎖のために、活かしきれなかったのではないのか、、勿体無い、という内容だったと推測できる。司馬遼太郎さんの仕事についてのコメントにも、はっとした。


司馬遼太郎は「坂の上の雲」を書いている間、おそらく十年間ほど、大阪の街を顔を上げて歩けなかったと書いていた。一切の義理をその間、無視したからである。河合さんには、もっとそういう仕事をしてもらいたかった。でもあのお人柄ではなあ。そうも思う。



そして、この追悼文に関して対して梅田さんは、非常に共感したそうだ。


3 年前、僕が日本を離れてシリコンバレーに移住した理由の一つに「日本に住んでいると、義理を果たすためだけに、自分の大切な時間が無制限に失われていく」と強い危機感を抱いたから、というのがあった。さまざまなしがらみの中で増えていく「義理の連鎖」に莫大な時間を割きながら、自分がやりたいことを実現するための「体力」が、僕には決定的に不足していると思ったのだ。



上記の文章を読んで、感じたことは大きく二つ。

まず、司馬さんのように天賦の才に恵まれた方でも、傑出した仕事をするためには、義理を欠いてまでも、、義理を欠いて顔を上げて大阪の街を歩けない思いをしてまでも、不断の努力を積み重ねていかねばならないということ。梅田さんもそうだ。そういえば、バガボンド26巻で巻尾に、井上さんは下記のコメントを書いていた。読んだだけで、正座をしたくなる真摯な気持ちになった。


連載を始めて今年で9年。
9年描いて初めて書ける台詞があったことに気づく。
たった一言の台詞が含むものを過不足なく伝えるのには、
それだけのの時間の積み重ねが必要だったみたいだ。
今回その台詞を書いたあとで気がついた。
どの台詞かは内緒
井上雄彦


9年描いて初めて書ける台詞。その台詞がどれなのか、一人のファンとして推測して楽しむのは当然だ。


もうひとつは、今この留学生活が、ある意味、合理的に義理を欠いていられる貴重な時間だということ。日本でいたら仕事としての責任や、社会人としてどうしても欠く事の出来ない物事に多大な時間がとられるが、現在の学業においては、自分自身である程度時間をマネージできる。


与えられた才能と環境を使い切って、大きな仕事ができるように、
現在の毎日を積み重ねていきたい。

口ずさんで歌を検索(midomi)

midomiを試してみた。面白い。

「MARS」(Multimodal Adaptive Recognition System)と呼ばれるマルチ・モーダルな検索エンジンを使っており、言語、音の高さ、テンポ、息継ぎなど、複数の特徴を使って楽曲を検索する。例えば、ユーザーが歌詞を歌えば言語内容も考慮するが、 鼻歌だけのときは言語を無視して検索するそうだ。

大きな古時計を4小節だけ熱唱したら、曲名が一発ででてきた。しかも平井堅で。

つぎに、坂本龍一のウラBTTBを鼻歌だけで歌ったら、中国語の歌が沢山でてきてしまった。。Ken.Tの鼻歌のどこが変だったのだろうか?

こんな一日

昨日、お義母さんが奥さん(cocia)の出産ヘルプで日本からはるばるきてくれた。有難い話である。3人、いやもうすぐ4人、の共同生活は一ヶ月続く。これもまた新しい家族の形だ。

今日は早朝から年に数度あるかないかの激しい雷だった。cociaは雷を非常に怖がる。でも、友人Kの1歳6ヶ月の可愛い娘さんは、雷がなっていてもさっぱり怖がらなかったそうだ。結局、怖さもそれが怖いものだと教えられなければ分からないのだろう。

MBAの新入生として、ピッツバーグにきたばかりの後輩の生活セットアップのお手伝いでIKEAへ。マットレスの知識と関連の英語に非常に詳しくなった。慎重や体重でマットの適切な堅さが変わるのは予想内だったが(でかくて重い人は固めのマットレス)、寝るときの姿勢が横向きと仰向きかでも変わってくるのは予想外(横向きの人はやわらかいほうがいい)。全く背丈が違い、寝るときの姿勢の好みの違うKen.Tとcociaが一緒に寝れるマットレスの選択に途方にくれる。

帰りは大量の荷物を車に積んで帰ったため、後輩はトランクの中で荷物にまぎれて乗車。完全に荷物の一部になりきっていたが、車の中なのにエコノミー症候群になりかけたらしい。

6時からテニスをはじめたら、ものすごく黒くて大きな雲が襲ってきてどしゃぶりに。いつもなら雨があがるのを待つが、その雲の勢いに押されてすごすごと家に帰った。

牧師さんであるお義母さんと、妊婦を横目にビールを4本空ける。Sam Adamsがお気に入りのようだ。葬式の様子を見ると、その家族のありさまがよくわかる、という話が深かった。お風呂に入らないで寝ようとするKen.Tを無理やり風呂に入らせるcociaのこだわりは、遺伝だということに気がついた。

Ruby on RailsというWebプラットフォームを触って遊ぶ。(StrutsにHibernateをあわせてAgileのトッピングをしたようなプラットフォームで、一昔前からしたら夢のようだ。)子供のときから、モノを作ることが好きだった。大人になってくるとそんな好きなことすら、色々な理由をつけてやらなくなる。子供ができても、好きなことをやって人生を楽しむ姿勢を背中で見せたい。

つらつらと書きましたが、宿題も授業も気にせずに済んだ穏やかな一日でした。

トイレに対する認識の違い

すごく些細なことだけど、いつも気になっていたのだが、アメリカ人の友人の家でパーティがあるときは、いつも、トイレの扉が全開になっていて、電気もつけっぱなしにしている。それが当たり前のようだ。日本だと、普通、扉は閉めている気がする。

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画像リンク

これはきっとトイレに関する認識が違っていて、アメリカ人はトイレに対して不潔だという感覚があまりないような気がする。学校のトイレの床とかにも平気で自分の鞄を置いたりする。恐らくそういうトイレ教育を受けてきているのだろう。

というか、そもそも、日本のような土間、客間、寝室のような、場所によって清潔レベルが変えるような感覚がない。どの部屋にでも靴で入るし、ベッドでも靴のまま寝転がったりする。生後3ヶ月くらいの赤ん坊を地べたに置いたりする。日本人的感覚ではぎょっとするはずだ。しかし、こういうことって、良い悪いの問題ではないから、国際結婚とかしたら非常に苦労するのだろう。


そういえば、Ken.Tが結婚して奥さんとはじめてもめたのは、
「トイレで小をした後に、トイレの便座をあげておくか下げておくか」問題であり、
離婚寸前までいった(嘘)。

Ken.T側の言い分としては、後の人がやりやすいから上げておくほうがいい、であり、cociaの言い分は、下げておくのが礼儀、であった。ちなみに、Ken.Tは男4人兄弟なので、上げておくほういい、というのは男系家族の視点なのであった。


このもめにもめた問題を解決したのは、Ken.Tが、「座りながら小をする」技を覚えるというイノベーションであった。なんていうことでしょう。じつは、座ってしたほうが、飛び散らないで掃除も楽なのだ。何故長い間気がつかなかったのだろう。一人暮らしのときもトイレ掃除をほとんどせずに済んだのに。ただ物心ついた頃から、ずっと立ってコトを済ませてきたKen.T侍にとっては、座ってすることは屈辱的な感じがして受け入れ難く、心の目をずっと塞いでいたのに違いない。思い起こしてみれば、大学生の頃、後輩の家に遊びに行ったときに、手がかりはあったのだ。後輩のトイレには便器のすぐ横に漫画が山積みにしてあった。そのときは、なんて危険なことをするのだろうと、ものすごく慎重にコトを足したことは覚えているが、じつは彼はその時すでにそのイノベーションを導入していたのだろう。そして、その彼のイノベーションに気付けなかったのは、たわいもないKen.T侍のプライドに違いない。


さて、座りながら小をすることで問題が解決した、という話が結構個人的に気に入ったので、
嬉しくて実家に帰ったときに家族に嬉々として話した。
だが、その反応はいまいちだった。

母は、「Ken.T。。。あんた。。。」と、
去勢された犬を見るような目で悲しそうにKen.を見ていた。話し方がまずかったようだ。

オヤジや兄弟にも是非この技を導入するようにと通告したのだが、
その時点で皆一人暮らしをしていなかったので、あまりぴんときていなかった。
皆がその技を導入したかどうかはいまだに怪しい。(特にオヤジ)

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